
それからもう一つ、長年英語を独学している人(英会話学校に行っている人など、実際に英米人としゃべる機会のある人は除く)ほど忘れがちと思われる事実を挙げておきます。
それは、英語をしゃべる人は「生きている」ということです。
無味乾燥な文法のCDや、面白いんだけれども同じセリフしか言わないDVDとは違います。生きている。
喜んでいるとき、怒っているとき、悲しいとき、楽しいとき、その人の表現は異なります。同じ表現で、イントネーションだけ異なることもある。
怒りのあまり、声がかすれるかもしれない。笑いすぎて、まともに発音できないかもしれない。
でも、その英語を「テキストと違うから間違っている」と言えますか?
また、日本人も「チョベリグ」(古い!)などの言葉を突然生み出したりしますが、英米人だって文法通りしゃべるとは限りません。アドリブで、その場限りの表現をすることもあるわけです。
困りますね。でも、私は英語をしゃべる人が「生きている」ということを強く意識することで、これらの問題をいつか克服できると信じています。
だって、同じ人間なんだし……というより、論理的思考の帰結です。日本人が造語をつくったりだじゃれを言う場合、そこには当然ベースとなる文法なり語法なりが存在しているはずです。「がちょーん!」なんかは別ですが(これまた古い!)。英語にもそれは当然あるはずです。
たとえばハリー・ポッターシリーズの呪文の名前(ウィンガーディアム・レヴィオーサなど)は、英語やラテン語などから連想される語句を組み合わせてつくってあります。適当に、格好いいから……という理由でつくられてるわけじゃないんですね。
独学するときは難しいと思いますが、英語をしゃべる人間は生きているということを忘れたくないですね。そのためには質の良い音響教材(スピードはともかく、アクセントやイントネーションが正確なもの)を選びたいものです。無味乾燥な音響教材では、いつまでたっても上達は望めません。

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